土居中魂の日 3.12

2022年3月12日 15時00分

人権・同和教育地域参観日

講演会

演題:「ネット人権侵害と部落差別の現実」 

講師:  川口 泰司 様


ネット上には、間違った情報としての偏見や不合理な差別を助長するような書き込みが存在します。正しい知識を持っていなければ、フェイクやデマを鵜呑みにして、信じてしまう危険性があります。偏見や差別について正しく学び、そして正しい知識を身に付けていないと、その情報がデマと気付くまで、そのデマがずっと真実。だからこそ、我々は、正しく学び、正しい知識を身につけるために人権・同和教育を行います。また、その学びは継続し、常にアップデートしていかなくてはなりません。

「部落差別は、身近には存在しない。」「そっとしておけば、自然になくなる。」「自分は差別しないから、大丈夫。」という無知や無理解、無関心が差別を残している現実。無知や無理解、無関心が原因で、無自覚にまた無意識に差別を助長し、知らないうちに人を傷つけ、命をも奪っています。

しかし、ネットには、心ない誹謗中傷や間違った情報に苦しむ人への励ましも、数多くあります。「そんなことはおかしい。」というメッセージに対して、同調していく仲間も沢山います。そんなことはおかしいって、言える生き方がかっこええなぁという社会を我々でつくりたいと思います。現在、そのかっこええなぁと思えるロールモデルになっている著名人もいっぱいいることも学びました。我々もその憧れに一歩でも近づけるようにしていきたいと思います。そのためにも、学び続けアップデートし、差別を無くす行動を続けます。

差別は、残している側の問題です。女性差別は、男性の問題。障害者差別は、健常者の問題。そんなことは間違っているという意見に対して、同調できる仲間を増やしていこうと思います。土居町では早くから、差別を許さない取組として、宣言や条例をつくり身元調査お断り運動などの取組も進めてきました。差別を許さないまちづくりは早くから進められ、今も続いています。

今日の講演を聴き、差別は「無知」「無理解」「無関心」から起こる、利害が絡んだときに差別は顕在化するということを学びました。そして、「見ようとしなければ見えないこと。」という指摘から、自らにある課題について考え直す事ができました。現実にある不合理な差別についての学びを今後も続け、反差別の想いでつながる仲間づくりを広げていきます。生涯にわたり、人権・同和教育をしっかり学び続け、差別を無くす生き方を貫きたいと思います。