第66回卒業証書授与式

 第66回卒業証書授与式が、厳粛さの中にも温かさが満ちた雰囲気のもと、無事に挙行されました。今年度の卒業生も、一人ひとりが自信に満ちた表情で壇上に立ち、三年間の歩みを胸に刻みながら、堂々と式に臨んでくれました。特に、節目を迎える卒業生が自らの思いを込めて歌い上げた合唱は、会場全体を深い感動で包みました。式後に披露された三曲の合唱は、仲間と共に過ごした日々の積み重ねそのものであり、互いを信頼し支え合ってきた絆が音となって響き渡りました。どの瞬間にも、保護者の皆様への感謝、地域の方々からの支えへの思い、そして未来へ踏み出す力強い決意が込められていました。今日という特別な式が、卒業生にとっても在校生にとっても、生涯忘れられない大切な節目となったことと思います。
 ご多用の中、ご臨席いただきました来賓の皆様には、日頃より本校教育への深いご理解と温かいご支援を賜り、心より御礼申し上げます。また、これまでお子様の成長を力強く支え、学校と共に歩んでくださった保護者の皆様にも、改めて深く感謝申し上げます。皆様のお力添えがあったからこそ、子どもたちは今日という晴れの日を迎えることができました。
 卒業生の皆さんの未来が、希望と挑戦に満ちた素晴らしいものでありますよう、教職員一同、心から願っております。

卒業式1

卒業式2

卒業式3

 校長先生から、3年間で多くのことを教えていただきました。3年生への最後のメッセージです。その教えを胸に新たな道へ歩み出してください。

式  辞

  静かな燧灘そして赤星に抱かれたこのふるさとにも 生き生きとして春の色が感じられます。今日の良き日に、土居中学校を卒業する126名のみなさん、卒業おめでとう。

 保護者の皆様、お子様の成長を今、心から喜んでおられることと思います。お子様のご卒業、誠におめでとうございます。 

 式に際しまして、市教育委員会石村様 眞鍋様をはじめとする市議会議員のみなさま。そして子どもたちを支え続け、エールを送り続けてくれた地域のみなさまにご臨席いただきましたこと、心より感謝申し上げます。誠にありがとうございます。

 あなたたちといえば歌、卒業生の皆さんの歌は、本当に感動的でした。皆さんの歌声からは、感情や思いが溢れ、私たちの心に深く響き、思わず涙を誘われました。

あの合唱を成し遂げることができたのは、皆さん一人一人が精一杯を出し切る覚悟があったこと、お互いを認め合い、思いっきり歌ってもいいんだという学校の空気を作ってくれたこと。そして、隣にいる仲間を感じながら響き合う喜びを分かち合ったからこそだと思うのです。共に時間を過ごし、力を尽くす友の存在を感じ、心を通わせながら、皆さんは素晴らしい世界を作り上げました。その思いを、歌を通して相手に伝えようとしたのだと思います。

歌を何度も何度も歌い込む中で、皆さんは歌詞に込められた思いや願いを共有し、少しずつ自分のものにしていく経験もしたはずです。言葉の魅力、言葉の力を感じたはずです。 

今の時代は、短い言葉で一瞬にして何かを伝えようとすることが多くなっています。SNSやネットの情報も、あっという間に流れていきます。しかし皆さんは、一つの歌を繰り返し歌い込むことで、友の感じ方や自分の感じ方を重ね合わせ、歌詞の意味や情景をみんなで思い浮かべることができました。そんなあなたたちは言葉を深く感じ取る大切さを知っていると思うのです。

皆さんは、人を大切にし、人と共に何かを成し遂げることの大切さを理解しています。そして、人が精一杯自分を表現することの素晴らしさも、つかんでいます。だからこそ、軽はずみな言葉を使うことなく、また真実と異なる言葉に決して惑わされずに生きてほしいと思います。精一杯生きようとする人の尊厳を決して奪ってはいけません。

皆さんは、自分を表現し、人に伝えることが大好きでした。人を笑顔にしたり、共に楽しんだりする喜びを、十分に味わってきたことでしょう。皆さんを育ててきた人たちの思いや願い、そして未来に残したい大切なことを、皆さんは歌に込めて表現しました。

歌い継がれる歌とは、まさにそうした思いが、人から人へ、未来へと受け渡されていくものなのだと思います。これは人間の本能であり、皆さんはその尊さを、身をもって感じたのです。

しかし、いつもいつもみんなで歌っていただけではなかったことも忘れてはいけません。中学校時代には自我が芽生え、自分は何者なのか迷った時期を過ごした人もこの中にはいたのではないかと思います。自分の歌を探し続けた自分もいたことでしょう。この仲間と歌える時間は終わりを迎えます。しばらくは、自分の歌を探すことが必要になると思うのです。一人で人生を歌うのです。

これから先、皆さんはどんな言葉を、どんな行いを、自分の未来に残していくのでしょうか。皆さんなら、この社会の未来に残すべき大切なものを、必ず表現していけると信じています。

歌に例えるなら、皆さん一人一人が、自分だけの歌を、生涯を通して作り続け歌い続けていくのです。時には仲間と共に、時には自分一人で精一杯に歌いながら、未来へと歩んでいってください。土居中学校で掴んだ実感、その素敵な感性を大切にし、思いきり未来へ向かって走り出してほしいと、心から願っています。

卒業は、終わりではなく始まりです。 

私、そして土居中学校の教職員一同は、皆さんの背中を精一杯送り出し、これからもエールを送り続けています。

皆さんの未来への旅立ちに、心からの祝福を込めて、式辞といたします。

では、みんな。本当におめでとう。自分の歌を歌いなさい。 

よーい、はじめ

令和年三月一七日    四国中央市立土居中学校 校長 合田 泰之